中学数学の定期テストで点を取る方法

定期テストが近付くといろいろと思うところ、悩むことが出てくるものです。

点数や成績のこと、提出物、できるかどうかの不安など誰もが抱えることです。

不安やマイナス的なことではなく、内申点「4」を目指す、95点以上とる、トップをねらうという目標を掲げる人もいるでしょう。

数学も多くの人が悩みを抱えると思います。

学年が上がるごとにどんどん難しくなって、分からないことだらけになってきた。1年間でも、1学期と2学期で出来具合が全然違う。成績がだんだん下がっている。このように感じる人も多いと思います。結果によっては親子でけんかになることもよくある、という話も耳にします。

ここでは、そんな“数学”の定期テストへの対策を、「学期ごと」「勉強のしかた」「目標別の対応」という3つの項目に分けて、述べていきます。

3つの面から客観的に見ることによって、無用な親子げんかから、意義ある話ができるようにしたいですね。

目次

学期から見る

3学期制の学校をもとに話を進めますが、2学期制の場合も夏休みと冬休みを境に年度を3つに分けた期間と思っていいです。テスト日程は少し違ってくるかもしれませんが、勉強する内容はほぼ同じです。

1学期は稼ぐ

各学年とも、1学期は『計算』で始まります。進み具合によってはこれ一本だけで終わることもあります。1年生は初めに“マイナスの数”を、3年生は方程式の前に“平方根”を習うものの、それぞれの学年の文字式と方程式の計算を習います。いずれにしても計算から始まります。

やり方を理解すれば、あとは練習するだけです。こんな簡単なことはないですね。量をこなせばこなすほどできるようになります。

学校の定期テストであれば応用はないに等しいです。応用のように見えても、ややこしいだけや面倒な計算なだけです。文章題もありますが、ワーク類の類似問題ですから、しっかりこなしていれば問題ありません。

だから高得点も取りやすいです。ここで高得点を取っておいて成績にも反映させておく。そうすれば2学期に難しくなっても、大きく足を引っ張ることもなくなります。

これが『稼ぐ』といった理由です。

ただ気を付けなくてはならないことがあります。誰にでも簡単にできることなので、平均点が上がることや、みんながいい点を取ることが起こります。平均点くらいだと普通にしか成績がつかず、稼ぐことにならないこともあります。

満点取るくらいのつもりでやるといいかもしれません。さすがにそれなりの結果が出ると思います。

もし子どもがあまり熱心に取り組んでいないならば、今がチャンスということ、2学期は点が取りにくくなることをも話してあげるとよいでしょう。

2学期は堅実にいく

その2学期では、関数や図形を進めます。苦手とする人が増え、成績が悪くなる、平均点も下がるということが、普通に起こります。

でもここで引いてはいけません。投げやりになったり、逃げたりしてはだめです。何から何まで難しいなんてことはありません。基礎基本から始まって、だんだん進歩や発展していきます。

学校の定期テストは学習したことの“確認”テストです。基礎基本も当然問われます。むしろ基礎基本の確認と言ってもいいです。ワーク類や配布のプリントをやっておけば結構取れるのです。

関数や図形も基礎基本の問題がわりあいあります。計算同様、やっておけば取れる問題です。これを落とさないだけでも半分は確実に行きます。ここに勉強した分が加われば軽く“平均点”です。

苦手という人でも、やることをやれば平均点には届くのです。

『堅実』に取り組むことの大切さが分かるかと思います。

しかも、ここで“稼ぎ”が効いて来ることもあります。例えば「関数の計算」です。与えられた条件から、変化の割合や切片、関数の式、連立方程式を使って交点の座標を求めるということなどです。計算ができていれば、理屈の部分の理解に集中できますよね。最後計算して答えを求めるだけですから。

親子でけんか腰になる前に、1学期の計算を頑張っておけば、2学期に意外に役立つということを聞かせてあげて下さい。また、2学期に分からないことが増えてきたら、まずは基礎基本を絶対確実にするだけでも平均は行くことを話してあげるとよいです。難しい問題ばかりではありません。大問でも、初めの方の問1とか問2は難なく解けることが多いです。

3学期は振り回されない

3学期のテスト範囲は、「今までの全範囲」「○○年生の範囲」などとなることがあります。確かにそうなのですが、普通は2学期の期末テストからあとの部分が中心になります。まずそこを今まで同様にしっかり勉強しておけばよいのです。完全に全範囲から満遍なく出題されたというのはほとんど経験ありません。

だいたい、毎回の定期テストで計算や、関数や、図形での習った範囲内で、小問でちょっと問われるというのがあるでしょう。そんなものです。3学期だから少し多めかなというところです。これも“稼ぎ”があれば問題なくなります。

その“稼ぎ”ですが、3学期の最後の評価では(学年末というやつですね)、2学期や3学期で少し失敗しても1学期が良ければ、それほど悪くなりません。こんなところで1学期の“稼ぎ”が効いてもくるのです。

逆に、1学期悪いと2学期や3学期に頑張っても成績が良くつかない場合があります。

親子ともども、1年間の定期テストはつながっていること、稼いで、堅実に、振り回されないで、しっかり取り組むことが大事なことを改めて心しましょう。

数量・図形の並行型で進む

学校によっては、計算系と図形を同時に進める場合があります。

“稼ぐ”ことがちょっと難しくなりますが、この進め方は、進みがそれほど早くはなりません。ですから2つのことをやらなくてはならないものの、“堅実に”取り組めるとも言えます。じっくりやれるということです。

難しく感じる関数や図形を一歩一歩進められるという面はあります。

“稼ぐ”と“堅実”を同時にやることになります。大変か、お得かの感覚は人それぞれかもしれません。

手順から見る

理解する

勉強のしかたに移りましょう。

中学生の場合、細かい理屈よりも手を動かし練習して、体で覚えるくらいにしておくくらいでも十分ということも聞かれます。これは間違ってはいません。

小学生が三角形の面積の公式を、理屈でもってどんな三角形にも当てはまることをふつうは言えないでしょう。公式を暗唱できてそのまま使えればそれですみます。

学年が上がるにつれて、だんだん理屈が伴わないと理解に結びつかなくなってきます。高校では完全に理屈が必要です。中学生はどっちもどっちなんですね。

だから、理屈も必要になってきていますが、まだ強引に暗記のようにやれるようにしておけばよいも通用する。そんな感じです。

いずれにしろ、まずは教科書やノートや配布されたプリント類での理解を優先させるようにしましょう。今後の理屈+理解につながることにもなります。理解した上での練習は、今後は大いに役立ちます。

解く

理解のあとは解くことです。ここからはちゃんとしたやり方でやれるかどうか、やっているかどうかがポイントです。

予定表の作り方、解き直しや反復のしかたがしっかりしていないと、無駄な時間が過ぎたり、成績につながらなくなります。

大問1題ごとに答え合わせ(丸付けだけ)をして、間違えた問題を解き直します。全部正解したら次へ進む。この繰り返しです。

テーマとしては「定期テスト対策」なので、これらの詳しいことは以下を参照していただくとありがたいです。

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親子ともどもこれからの勉強に役立てて下さい。

反復する 応用へ進む

前述の丸付けをして進めることを、今度はテスト範囲の問題集やワーク類について、何周かします。通り一遍ではやっただけ、作業にすぎません。この“繰り返し”が意外にできていないことが多いです。90点以上取っている人は、4~5週はしていたりします。

学校の定期テストは“確認”のテストです。習った範囲から忠実に出題されます。きちんとやっておくだけでも取れます。反復があればそれだけ確実になるわけです。

90点以上狙う人、トップを目指す人は、ここで応用問題に取りかかりましょう。市販の問題集や、塾のテキストの応用をやりましょう。定期テストであればこれでまず満点くらい取れます。

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反復ができるように、答案用冊子がないワーク類はコピーを用意しておくとよいです。

なかなかやろうとしない子どもに対して、うるさく言う前に、コピーを用意してやり方を言うと、案外素直にやるかもしれません。強引にやる環境を作ってしまうようなものです。反抗的でも、そういう時は意外に聞いていたりします。

時にはひたすら解くもあり

理屈が難しかったり、とにかくまず手を動かして解いてみた方が分かりやすかったりするのもまた事実です。先ほども少し書きましたが、中学くらいまでは理屈は一旦置いておくのもありです。

初めはとにかく解く、手を動かす。やり方をとにかく覚えて、理屈はそれから。少し経って教科書でもノートでも見てみると、けっこう簡単に理解できることもあります。分からなかった問題が一気に理解できたなんてこともあります。

たまにはこういう方法もあることを頭の片すみに覚えておくと、行き詰ったときに乗り越えられるかもしれません。

レベルから見る

恥ずかしいことはありません。自分の今の状況、目指せる目標、やれるのなら高い目指すべき目標。それぞれに合わせて対策していって下さい。

目指すべき目標を決めれば、そこからやっていく手順へと進み、目標目指して勉強も進められます。

基本は確実にしたい場合 平均に到達したい場合

あまりにも勉強していなかった、小学校段階でつまずいているというような場合は、復習や戻っての勉強と同時にテスト勉強をしなくてはなりません。

そこまでひどくないにしても、平均にはちょっと遠い場合は、教科書やノート、プリント類を見直したうえで、ワークをとにかく繰り返すなどして、習ったことを確実に理解しなくてはなりません。そういう基本のワーク類の反復が有効です。

積み重ねがなかった分、急いで積み上げなくてはならないのでちょっと大変です。でも、基礎基本はすぐに身につくものです。辛抱強くやりましょう。

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親子ともども辛抱強く取り組む必要があります。忍耐がいります。でもここは踏ん張って下さい。特に大人はどうしても急かしたりあれこれ言いたくなるものですが、こらえて、冷静に見てあげましょう。きちんとしていないことに対しては、はっきり諭さなくてはいけませんが。

標準以上は取る場合

ワーク類や暗記物は当たり前のようにこなさなくてはいけないです。その上で十分に反復する。これが標準以上、常に80点を取る秘訣です。内申点「4」が取れる人はこれをこなしています。平均を取れるようになればここを目標にして下さい。

予定表もしっかり作り、最低でも3週間前からテスト勉強を始めて下さい。1週間前までにはひと通りの勉強を終えて、確認に入れるのが一番良いです。

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大変なこともあるでしょうが、この位置までくると、入試で高校を“選ぶ”ことができます。ここまでしか行けないというような、合格可能な高校が限定されなくなってきます。当然その方がいいに決まっている。どれにしようか迷う、ぜいたくな悩みの方がいいですよね。

ともすると怠けたり、油断したりすることがあるのもこのレベルの子です。親としては、うまく励ましてあげて、モチベーションが続くようにしてあげるとよいです。

トップをねらう場合

もうあれこれ言わなくてもできる子です。応用問題バリバリにやって、上位校の入試対策を兼ねておくとよいでしょう。入試対策に、定期テスト対策が付属されている感じです。上位校受験を考えるとそんな形で良いでしょう。

ただ、公立校受験(これもトップなので実力の方が重視という面もありますが)を考えると、内申点を疎かにできません。もちろん提出物も問題なくこなせますが、そういう期限付きの約束事や、日々の学校に関する決められたことなどは、いい加減にしないことが大切です。

そこに問題がなければ、毎回満点狙いなんかしても面白いでしょう。

まとめ

数学の定期テスト対策を3つの視点で迫ってみました。

①学期ごとから

1学期の『稼ぎ』、2学期の『堅実』と、賢く地道な取り組みが効果を生みます。

②やり方から

理解する → 解く → 反復・応用 がまず鉄則です。出来るようになるまで繰り返すことが効果を生みます。

③レベルから

それぞれのレベルに応じた取り組みをこなすところから進歩につながり、効果を生みます。

これで数学の勉強もはかどって、定期テスト対策も問題なく進むことでしょう。

頑張って下さい。

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